ジェネリック医薬品…安いことは全てに優先するか?

2015年3月18日

 ジェネリックとは、後発医薬品のことです。先発医薬品メーカーが開発した薬剤の特許期間が過ぎると、いろいろなメーカーが「同じ効果でお値打ちです」と謳い、沢山出てきます。なので、悪い言い方をすれば、特許が過ぎるとゾロゾロでてくるので「ゾロ」薬品、などと揶揄されることがあります。

 TVコマーシャルなどでは、会計も安くなるし、とっても良いですよ〜と盛んにアピールされていますね。

 でも実は、当院はこれら「ジェネリック」の採用はあまりというか、殆どありません。

 これには訳があります。

 特許が切れて公開される情報とは「その薬剤の効果を得られるために必要な原材料と量」のみです。これは、料理で言えば、「この料理に必要な食材と量」と同様です。

 薬も料理も、原材料と量が一緒なら、同じものが出来るというほど単純なものではありません。オムレツ一つ作るにしても、全材料を混ぜてからフライパンで焼き初めても、うまく出来るわけがないのと同様です。何事もコツが必要だということです。そしてそのコツこそが、味の決め手(薬の効果)となることがあると考えられます。

 一方、経済的な話です。

 考えてもみて下さい。自分の会社で何十、何百億とお金をかけて開発した薬のノウハウを、特許が切れたからと言って、その全てを詳らかに明らかにするメーカーがあると思いますか?あるわけがありません。必要最小限の情報公開にとどめて、自社の利益保持を図るでしょう。

 本来製薬メーカーとしては、全ての情報を公開して、患者さんの利益に付するのが理想でしょう。しかし、薬剤メーカーも開発資金、研究資金など、費用は必要です。経済的に企業が存続しなければ、医薬業界の発展もなくなるわけです。新規医薬品開発なんて、本当に莫大な費用が必要です。

 そこを「鳶が油揚」のごとくに、後発医薬品に利益を持っていかれる(先発メーカーの意識として)としたら、その心根はいかがなものでしょうか。おまけに、効果は本当に先発医薬品と同等かどうかもわからない・・・。実際、効かないとお嘆きになる臨床医は、私が聞き及ぶだけでも一人や二人ではありません。

 何もやたらに先発メーカーの方を持つ気はありませんが、自社製品に誇りを持って、情報提供に心を砕いて活動する製薬会社は、患者さんに対する責任を感じている企業だと思います。

 私がここまで言うのは訳があります。病院勤務時代に使用した後発医薬品が、自分の思う効果を得られなかったことが少なからずあったからです。期待した効果が得られない薬品ほど、残念なものはありません。身内になんか、出せるわけがありません。そして、身内に出せないものを自分の患者さんに出すことは、私は出来ません。私の考えでは、自分の治療方針に胸を張れない医者なんて、存在意義はありません。

 関係ないようですが、実を言いますと私は元々かなり人見知りをする人間なんです。開業医が人見知りなんて、実際良くないですね。でも、私は逆に「自分の患者さんは身内」だと思っています。身内なら、人見知りしなくて良いですもんね、というやや甘えた構図ではありますが、その分より身近な医療が出来るのではないかと逆に期待しています。

 そして、

 当院で採用している後発医薬品は、

1.臨床試験が自社で十分施行されていること(他社に任せる例も)

2.効果・効能が先発品と同様であるもの(これが意外と少ない)

3.発売後の情報提供、副作用対応が先発品と同等であること(これなんか後発は殆どなし)

4.臨床上、先発医薬品との非劣性試験(統計上、先発と同等であるという試験)に合格していること(全ての効果効能に対してやってるところは少数派かと)

の全てに合格しているものです。このレベルをクリア(つまり先発品と完全に同等であると考えられる薬品)以外は、今後も一切採用しない考えです。

 そんなことで、後発品を使用しないことで、当院でのお会計は他院に比して少し高額になってしまうのをお詫びします。でも、確実に効いて、何か問題があれば必ずきちんと対応できる医薬品を用いていることに、一方でプライドを持って治療に当たっているとも考えています。

 どうぞご理解いただけますよう、お願い申し上げます。

 

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